勝手にお名前診断 (第115回)
この「勝手にお名前診断」では、有名人をお一人ずつ紹介すると共に「名前の法則」的見地から、芸能界のどのジャンルに向いているかなどの適性を診断していこうと思います。
第115回目の今日は吉 幾三さんです。
このお名前は芸名で、本名は鎌田善人といいます。
ローマ字で書くとYOSHI IKUZOとなり、苗字(姓)の最後と下の名前(名)の最初の文字の母音が同じ「イ」である事がよくわかります。
この様なお名前を「名前の法則」の世界では、苗字と下の名前のつながりがなめらかで言いやすい事から“なめらかネーム”と呼びます。
更に、フルネームの最初と最後の母音も同じ「オ」ある事もよくわかります。
この様なお名前を最初の文字に戻るという意味で“リターンネーム”と呼びます。
※平仮名で書くと“いくぞう”となるので、最後の母音が「ウ」だと思われがちですが、「ろ」を伸ばしている音ですので、カタカナで書くと“イクゾー”となり、最後の母音は「オ」という事になります。
つまりこのお名前は、なめらかネームとリターンネームの両方に該当します。
この様なお名前を、トランプの役にかけて“ツーペアネーム”と呼びます。
今週はシンガーソングライターの方を紹介してきましたが、最後はやはりこの方にご登場願いましょう。
え?何で最後にこの人なのかって?それは後で分かります。
なめらかネームは歌手運の強い名前です。男性の場合特に演歌やロックなどの男らしい歌を唄うのに適しています。
故郷の青森県から歌手を目指して上京し、20歳の頃に
山岡英二(やまおかえいじ)という芸名で、アイドル歌手としてデビューしました。
ええ、もう一度言いましょう。アイドル歌手としてデビューしました。
この山岡英二という芸名も診断しておきましょう。
ローマ字で書くとYAMAOKA EIJIとなり、
苗字の最後の文字「か」と、下の名前の最初の文字「え」
フルネームの最初の文字「や」と、最後の文字「じ」の母音が違います。
この様なお名前を同じ母音のペアが出来ない事から“ノーペアネーム”と呼びます。
ノーペアネームは芸能活動が「不安定」になりがちで、歌手運も弱い名前です。
だからアイドルとしては成功しなかった、という事にしておきましょう。
4年経ってアイドル路線を諦め、吉 幾三と改名してフォークソング路線に転向します。
フォークソング路線とは言ってもこの芸名、「よし、いくぞう!」と気合いを入れる時の掛け声をそのまま名前にしている事からも分かる通り、かなりコミックソング寄りでした。よく漢字を充てたものです。
ここで本名の鎌田 善人(かまた よしひと)というお名前に注目して頂きたいのですが、
ローマ字で書くとKAMATA YOSHIHITOとなり、
苗字の最初と最後の文字の母音が同じ「ア」、下の名前も最初と最後の文字の母音が同じ「オ」になっています。
この様なお名前を“スライドネーム”と呼びます。
この記事で紹介した3人を始め、芸能界で他のジャンルに転向(路線変更)している方が多いんですねぇ。
吉 幾三と改名してからの再デビュー曲「俺はぜったい!プレスリー」がヒットし、これを元にした映画「俺は田舎のプレスリー」まで制作されました。
実はこの再デビュー曲、自身で作詞・作曲されたものです。
そう、この方はシンガーソングライターだったのです。
コミックソングとして大ヒットした「俺ら東京さ行ぐだ」はもちろん、
正統派演歌の「雪國」「酒よ」も吉さん自身が作った歌です。
他の歌手への楽曲提供も行っていて、千昌夫(せんまさお)さんへ提供した「津軽平野」は大ヒットしました。
他にも五木ひろしさんや石川さゆりさんなどにも曲を提供しています。
この点もシンガーソングライターらしい所ですね。
「雪國」は初のオリコン1位を獲得して、その年の紅白歌合戦にも出場しました。
ここでもまたコミックソング歌手から演歌歌手への転向が成功したと言えますね。
◉芸名から身についた?トークの面白さ
吉 幾三という芸名を名乗っている内にリターンネームの話し上手の特性が身についたのか、この方も非常によく喋ります。
津軽弁混じりの気取らないトークはまた面白く、コンサートのMCでもお客さんを多いに笑わせて会場をあたためてからしっとりとした演歌を聴かせるのです。
そのギャップも武器にしているんですね。
「俺ら東京さ行ぐだ」を日本語ラップの元祖と称する人もいて、吉 幾三さんをリスペクトするラッパーも多くいます。
去年はオール津軽弁のラップ曲、その名も「TSUGARU」(もちろん作詞・作曲も担当)を発表した事でも話題を呼びました。吉さんのホームページを訪ねてみると、和服を着た演歌のジャケット写真と、ラッパー風衣装に身を包んだジャケット写真が混載されているのですが、そういった“ごった煮感”も魅力なんでしょうね。
この様に芸能人のお名前を画数ではなく母音に注目して分析すると、名前のタイプによって芸能界のどのジャンルに向いているかが見えてくるのです。
もっと詳しく知りたいと思った方はこちらをご覧下さい。
これからもいろんな芸能人の方を、名前の特性とともにご紹介していくつもりです。
ではまた次回をお楽しみに。