勝手にお名前診断 (第164回)
この「勝手にお名前診断」では、有名人をお一人(一組)ずつ紹介すると共に「名前の法則」的見地から、芸能界のどのジャンルに向いているかなどの適性を診断していこうと思います。
第164回目の今日はウルフルズです。
ウルフルズという名前はソウルフルから来ています。“ソ”を取った事で“リターンネーム”(母音が「ウ」だけなので“ストレートネーム”)になり、なんだかんだで息の長いバンドになったのではないかと思われます。
元リーダーのウルフルケイスケさんが中心となってメンバーを集め、1992年にデビューしました。
当初はなかなか人気が出ず迷走状態が続いていましたが、伊藤銀次(いとうぎんじ)さん(リターンネーム)をプロデューサーに迎えた頃から徐々に認知度が上がり、96年に小室哲哉(こむろてつや)さんから「ディスコ調の曲をやってみたら良いんじゃないか」とアドバイスを受けて作った9枚目のシングル「ガッツだぜ!!」が初のヒットとなります。
続く10枚目の「バンザイ〜好きでよかった〜」は結婚式でも唄われるなどしてロングヒットとなり、ウルフルズの名前を浸透させました。
80年代終盤頃に現れたバンドの多くは、昔のプロレスラーのリングネームの様に、横文字と苗字を組み合わせた名義がよく見られました。
(米米CLUBのカールスモーキー石井さんや爆風スランプのサンプラザ中野さん、聖飢魔Ⅱのデーモン小暮さんなど)
ウルフルズのメンバーもそんな流れを踏襲した様な(ふざけた)芸名を付けていました。
初期のメンバーはボーカルのトータス松本さん、
ベースのジョン・B・チョッパーさん、
ドラムのサンコンJrさん、
リーダーでギターのウルフルケイスケさんの4人でした。
まずトータス松本さんですが、“トータス”が付いた理由はカメが好きだったから、だそうです。
母音を分かりやすくする為無理矢理ローマ字で書くと、
TOTASU MATSUMOTOとなり、最初と最後の文字の母音が同じ「オ」である事がよくわかります。
この様なお名前を「名前の法則」の世界では、最初の母音に戻るという意味で“リターンネーム”と呼びます。
リターンネームは歌手向きの名前ですが、演歌やロックなどの男らしい歌や激しい歌を唄うよりもバラード系の優しい歌を唄うのに適しています。
ディスコ調の「ガッツだぜ!!」よりも「バンザイ〜好きでよかった〜」が代表曲になったのはその点が要因だと考えられます。
また同じ文字が2つ入る “ワンモアネーム”でもあるのですが、カタカナの「ト」とひらがなの「と」なので微妙なところです。
ソロ活動ではバラエティーやドラマ出演などはあっても、誰もが知っている様なヒット曲がないのはその微妙なワンモアネームのせいかも知れません。
(椎名林檎さんとのデュエットでなら紅白に出場した事はあります。)
この方、本名は松本敦(あつし)といいます。
このお名前もローマ字にしてみましょう。
MATSUMOTO ATSUSHIとなり、
苗字の最後の文字「と」と、下の名前の最初の文字「あ」、
フルネームの最初の文字「ま」と、最後の文字「し」の母音が違います。
この様なお名前を同じ母音のペアが出来ない事から“ノーペアネーム”と呼びます。
ノーペアネームは“安定しない”名前です。
そしてこちらも「つ」という文字が2つ入る “ワンモアネーム”ですが、ウルフルズ以外での音楽活動がソロだったりユニットだったりする(組む相手もその都度変わる)ところにその不安定さが出ていると思われます。
さて、他のメンバーは芸名はさておき、本名に注目していきましょう。
ベースのジョン・B・チョッパーさんの
本名は黒田利博(くろだとしひろ)といいます。
ローマ字で書くと=KURODA TOSHIHIROとなり、
苗字の最後の文字「だ」と、下の名前の最初の文字「と」、
フルネームの最初の文字「く」と、最後の文字「ろ」の母音が違います。
こちらも同じ母音のペアが出来ない“ノーペアネーム”です。
本名がノーペアネームのせいか、ウルフルズがまだテレビの歌番組にバンバン出ていた99年、文筆活動を始めると言い出しグループを脱退します。
しかし軌道に乗らなかったのか2003年にはメンバーに復帰しました。
やはりノーペアネームは安定しない名前ですし、音楽活動(本業)以外の道へ進む為に脱退するところが“らしい”と言えます。
現在はチョッパーが取れてジョン・Bという名義に変わっています。ちなみに“ジョン”は飼っていた犬の名前で、“B”は黒田の黒(Black)のBだそうです。
お次はドラムのサンコンJrさん、
本名は佐子博幸(さこひろゆき)といいます。佐子だからサンコンになったんでしょう。
ローマ字で書くと=SAKO HIROYUKIとなり、
苗字の最後の文字「こ」と、下の名前の最初の文字「ひ」、
フルネームの最初の文字「さ」と、最後の文字「き」の母音が違います。
同じ母音のペアが出来ない“ノーペアネーム”ですが、芸名がサンコンJr(ジュニア)とリターンネームになっていたので安定した(この方だけバンド結成からソロ活動も脱退もしていない不動のメンバー)という事にしておきましょう。
そして元リーダーのウルフルケイスケさん。バンド名の“ウルフル”を冠に付けている事からもリーダーらしさが伺えます。
本名は岩本圭介(いわもとけいすけ)といいます。
ローマ字で書くと=IWAMOTO KEISUKEとなり、
苗字の最後の文字「と」と、下の名前の最初の文字「け」、
フルネームの最初の文字「い」と、最後の文字「け」の母音が違います。
同じ母音のペアが出来ない“ノーペアネーム”ですが、
全体を見るとA、I、U、E、O、5つの母音が全て入っています。
このタイプの名前を、トランプのポーカー最強の役「ロイヤルストレートフラッシュ」に掛けて、“ロイヤルネーム”と呼びます。
このロイヤルネームの方がグループ内にいた場合はリーダーになる確率が非常に高く、またグループから独立・脱退する傾向があります。
長い間リーダーを務めてきたウルフルケイスケさんは2018年2月、ソロ活動に専念する為ウルフルズを脱退しました。50歳を過ぎてから独立するなんて、ロイヤルネームの独立心の強さに改めて驚かされるのと同時に、ウルフルズの活動期間の長さにも驚かされます。
この方は独立してからソロでライブ活動を行うなど、ちゃんと音楽の道に進んでいます。その点がジョン・Bさんとは違うところですね。
こうして見ると本名は基本ノーペアネームの方ばかりです。特異な芸名を付けたがるのも納得ですし、バンド自体も一旦活動休止(2009〜14年)してまた再開した不安定さもそこから来ているのではないかと思われます。
ウルフルケイスケさんが脱退して3人になったウルフルズですが、3人でまた活動を続けていく決意を固めました。ウルフルズという名前が息の(バンド継続期間の)長くなる“リターンネーム”なので、メンバーの脱退や活動休止時期があっても乗り越えられるんですね。
この様に芸能人のお名前を画数ではなく母音に注目して分析すると、名前のタイプによって芸能界のどのジャンルに向いているかが見えてくるのです。
もっと詳しく知りたいと思った方はこちらをご覧下さい。
これからもいろんな芸能人の方を、名前の特性とともにご紹介していくつもりです。
ではまた次回をお楽しみに。