勝手にお名前診断 (第188回)
この「勝手にお名前診断」では、有名人をお一人ずつ紹介すると共に「名前の法則」的見地から、芸能界のどのジャンルに向いているかなどの適性を診断していこうと思います。
第188回目の今日は梅沢富美男さんです。
このお名前は芸名です。
ローマ字で書くとUMEZAWA TOMIO となり、
苗字の最後の文字「わ」と、下の名前の最初の文字「と」、
フルネームの最初の文字「う」と、最後の文字「お」の母音が違います。
この様なお名前を同じ母音のペアが出来ない事から“ノーペアネーム”と呼びます。
しかし全体を見るとA、I、U、E、O、5つの母音が全て入っています。
このタイプの名前を、トランプのポーカー最強の役「ロイヤルストレートフラッシュ」に掛けて、“ロイヤルネーム”と呼びます。
ロイヤルネームは芸能界でのジャンルに関係なく、「何をやっても上手くいく」のではないかと思えるほど運の強い名前です。
本名は池田富美男(いけだとみお)という名前で、
ローマ字で書くとIKEDA TOMIO となり、「ウ」の母音がないのでこちらはただの “ノーペアネーム”ですね。
昭和14年に旗揚げされた剣劇一座『梅沢劇団』の創設者にして、戦前・戦後まもなくの大衆演劇界のスターだった父・梅沢清(うめざわきよし)と、娘歌舞伎出身の母との間に生まれた梅沢富美男さんは、1歳7ヶ月で初舞台を踏みました。
中学生になった頃に兄の梅沢武生(うめざわたけお)さんが座長を引き継ぎ、富美男さんはそれまでの男形から女形に転身します。
するとその美しさが評判となり、「下町の玉三郎」と呼ばれるスターとなりました。
しかも単なる“下町のスター”ではなく、テレビの取材も度々来て取り上げられたので全国的にも有名になったのです。
大衆演劇というのは基本の出演料(ギャラ)だけでなく、お客さんからの気持ちで“おひねり”と呼ばれる報酬を貰えるので、花形役者は儲かるんですね。それで全国を回る訳ですから年収は相当な額になっていた筈です。
◉「夢芝居」のヒット
『梅沢劇団』(武生さんが座長だった時期は『梅沢武生劇団』)は歌舞伎演目のパロディー芝居、ミュージカル仕立てのショー、そして歌謡ショーの3部構成で行われていました。その歌謡ショーで唄う為に作られた「夢芝居」が大ヒットして、1回限りの「紅白歌合戦」出場も果たしています。
元々唄いたくなかった梅沢富美男さんは、「シクラメンのかほり」や「愛燦燦」など自分の好きな歌を手掛けた小椋佳(おぐらけい)さんが作ってくれるなら、と断られる前提で提案したところ、たまたまレコード会社のディレクターが小椋佳さんの銀行員時代の後輩だった事から話が進み、唄う羽目になったそうです。
そんな嫌々始めた様な歌手活動でもヒットするんですからロイヤルネームの「何をやっても上手くいく」特性、侮れません。
2006年から始まった「情報ライブ ミヤネ屋」にコメンテーターとしての出演依頼が来ました。これも最初は「自分は中学校しか出ていないので教養もないから」と断っていましたが、義理の母やお手伝いさんなどの同居人が政治のニュースに愚痴や不満をぶちまけているのを聞いて、「これだったら自分にも出来るかも知れない」と思ってオファーを受けたのです。
だから「いつ降ろされても構わない」というスタンスで言いたい放題、正に恐いもの無しで不躾な発言を連発しました。しかしそれが視聴者目線で「言いたい事を言ってくれる」と好評になり、コメンテーターとしても成功したのです。
これまた嫌々と言うか破れかぶれで始めた仕事なのに上手くいってしまう。ロイヤルネームの恐ろしさです。
以降はバラエティーにも出演する機会が増え、ハラスメントや炎上を恐れて自由な発言が出来ない他のタレントを尻目に、「コンプライアンスなんて知らねぇよ」と言わんばかりに歯に衣着せぬ発言で一喝する“すぐに怒るおじさん”として有名になりました。
もうそこには華麗な女形役者の面影も、「夢芝居」の歌声の魅力もありません。
今の時代、怒れる人が少ないので“怒ってくれる人”が求められているのです。
これからも梅沢富美男さんにはどんどん怒ってもらいたいですね。
ちなみに女形役者に扮している時の写真を“女装”と言われるとすぐに怒ります。
この様に芸能人のお名前を母音に注目して分析すると、名前のタイプによって芸能界のどのジャンルに向いているかが見えてくるのです。
もっと詳しく知りたいと思った方はこちらをご覧下さい。
これからもいろんな芸能人の方を、名前の特性とともにご紹介していくつもりです。
ではまた次回をお楽しみに。