勝手にお名前診断 (第58回)※2020.12.28改訂
この「勝手にお名前診断」では、有名人をお一人ずつ紹介すると共に「名前の法則」的見地から、芸能界のどのジャンルに向いているかなどの適性を診断していこうと思います。
第58回目の今日は森高千里さんです。
このお名前は本名です。
(結婚後は姓が江口になりましたが、旧姓のまま活動しています。)
ローマ字で書くとMORITAKA CHISATO となり、フルネームの最初と最後の母音が同じ「オ」である事がよくわかります。
この様なお名前を「名前の法則」の世界では、最初の母音に戻るという意味で“リターンネーム”と呼びます。
“リターンネーム”の芸能界での特徴は、女性の場合まず歌手業に強いという事です。
この記事でも紹介している様に「ヒット曲に恵まれる」方が多く、違うジャンルに進出しなくても、ほぼ歌手業だけで成功するという傾向があります。
森高千里さんは1987年、映画のヒロイン役とその主題歌で、女優と歌手の同時デビューを果たしました。とは言うものの、女優としての主な仕事はそのデビュー作ぐらいで、後はリターンネームの性質通り歌手業に重きを置くようになります。
しかしその頃はもう80年代アイドルブームが終わりかけた頃で、各芸能プロダクションも新人アイドルをどう売り出していいのか分からない暗中模索状態でした。
森高千里さんもデビュー当時は南沙織(みなみさおり)さんのヒット曲「17才」のカバーを、「これでもか」という程短いスカートで唄っていました。
ほぼ同時期に田中美奈子(たなかみなこ)さんや杉本彩(すぎもとあや)さんなども、ミニスカートや肌を露出した衣装で唄う、セクシー路線を確立したかに見えましたが、時代は既にカラオケブームが到来していた為、Winkの様に真似をしやすいアイドルには勝てず、女優への道を進んでいきました。
しかしリターンネームの森高千里さんは違います。そんな中でもしっかり歌で生き残るのです。
◉逆転の発想?ストレート過ぎる歌詞
森高千里さんは「17才」の時の様なミニスカートはそのままに、自らの作詞による奇妙な歌を唄い始めます。
当時の代表的な曲のタイトルと歌詞の一部を抜粋しましたのでご覧下さい。
「ザ・ストレス」
『🎵ストレス〜が、地球を駄目にす〜る・・・』
「ミーハー」
『🎵お嬢様じゃないの、私ただのミーハー・・・』
「非 実力派宣言」
『🎵実力〜は、無い〜わ、いいわ・・・』
どうでしょう?そのまんまのタイトルと何のひねりも無い歌詞。
それまでの歌謡曲は、どうやって詩的に表現するかを念頭に、幾多の作詞家やシンガーソングライターが苦心して詞を書き上げてきましたが、それらを全否定するかの様な、あまりにもストレートな表現です。
「今まで我々が積み上げてきた歌詞の世界観を、森高千里が一瞬で破壊した。」と言わしめた程です。
当時米米CLUBのボーカルとして活動していたカールスモーキー石井(いしい)さんも、上記の「ストレスが地球を駄目にする」の一節を指し、
「この事をどう別の言葉に置き換えて表現するかで頭を悩ませてるのに、ズバリ言っちゃってどうするんだよ!」と怒っていました。
米米CLUBの様なキテレツな歌を作風としていたバンドの代表者がそんな事を言うのですから、余程の禁じ手だったのでしょう。
しかし世間には「斬新だ」「ユニークだ」と受け入れられたのです。
◉“おふざけ”と真面目のギャップ
その後も「臭いものにはフタをしろ!!」や「ザ・バスターズブルース」(タイトルはカッコ良く聴こえますが、ゴキブリ退治がテーマの歌です)など、ふざけた様な歌を唄っていた一方で、「雨」や「渡良瀬橋」などのしっとりしたバラードも披露していました。
これがギャップの効果を生み、より良い歌に聴こえたのでしょう。
実は米米CLUBも、
「KOME KOME WAR」や「FUNK FUJIYAMA」など“おふざけ”の一方で、
「浪漫飛行」や「君がいるだけで」など真面目な歌を出すと大ヒットしました。
同じく爆風スランプも、
「無理だ!(ワニの腕立て〜)」などと唄っていた一方で、
「Runner」などの真面目な歌が大ヒットに繋がりました。
森高千里さんも、このギャップ戦略がまんまとハマり(本当に戦略だったかどうかは分かりませんが)いつの間にかアーティストと呼ばれるようになります。
母音ではなく文字で見ると森高千里(もりたかちさと)と「たか」という音が入っています。
この様なお名前を“たかたかネーム”と呼びます。
この“たかたかネーム”はお笑い芸人の場合、他の芸人と同じ様にふざけた事ばかりやっていても何故かリスペクトされてしまう傾向があります。
(タモリさんの本名:森田一義(もりたかずよし)にも「たか」という音が入っていますが、自分の事を「オッパイ星人」などと言っていてもリスペクトされていましたね。)
森高千里さんも「たか」という音の恩恵で、ふざけた様な歌を唄っていてもリスペクトされてしまったのかも知れません。
(斜体文字が加筆した部分です)
現在では代表曲となっている「私がオバサンになっても」や、「気分爽快」、「ララ サンシャイン」などその後も定期的にヒットが続き、同年代のアイドル出身組では唯一と言っていい、ほぼ歌手業だけで成功してきた希少な存在です。
昨日紹介した本田美奈子.(ほんだみなこ)さんとは違い、歌唱力の評価は決して高くありませんが、衣装や作詞などセルフプロデュース面では非常に長けていました。
いやらしい話ですが、歌唱印税だけでなく作詞の印税も入ってくると考えれば、アイドルよりもシンガーソングライターに近い収入はあると思いますよ。
そんな彼女も50代に突入し、年齢の上ではいよいよオバサンになりましたが、
「🎵とて〜も無理よ、」と言っていたミニスカートで今も唄っています。
約10年間、育児の為休業していた時期もありましたが、その間もスタイルを維持してきた賜物でしょう。
音楽番組「Love music」の司会に起用されたのも、「ヒット曲がある」アーティストとして認められているからに違いありません。
不遇の時代を「発想」で生き抜いたこの方の強さは伊達じゃないですね。
この様に芸能人のお名前を画数ではなく母音や文字に注目して分析すると、名前のタイプによって芸能界のどのジャンルに向いているかが見えてくるのです。
もっと詳しく知りたいと思った方はこちらをご覧下さい。
これからもいろんな芸能人の方を、名前の特性とともにご紹介していくつもりです。
ではまた次回をお楽しみに。