勝手にお名前診断 (第187回)
この「勝手にお名前診断」では、有名人をお一人ずつ紹介すると共に「名前の法則」的見地から、芸能界のどのジャンルに向いているかなどの適性を診断していこうと思います。
第187回目の今日は芦屋雁之助さんです。
このお名前は芸名です。
ローマ字で書くとASHIYA GANNOSUKE となり、
苗字(姓)の最後と下の名前(名)の最初の文字の母音が同じ「ア」である事がよくわかります。
この様なお名前を「名前の法則」の世界では、苗字と下の名前のつながりがなめらかで言いやすい事から“なめらかネーム”と呼びます。
“なめらかネーム”は男女を問わず俳優業に強く、当たり役やヒット作に恵まれやすいという特性があります。
また、全体を見るとA、I、U、E、O、5つの母音が全て入っています。
このタイプの名前を、トランプのポーカー最強の役「ロイヤルストレートフラッシュ」に掛けて、“ロイヤルネーム”と呼びます。
ロイヤルネームは芸能界でのジャンルに関係なく、「何をやっても上手くいく」のではないかと思えるほど運の強い名前です。
本名は西部 清(にしべ きよし)という名前で、
ローマ字で書くとNISHIBE KIYOSHI となり、苗字(姓)の最初と下の名前(名)の最後の文字の母音が同じ「イ」である事がよくわかります。
この様なお名前を、最初の母音に戻るという意味で“リターンネーム”と呼びます。
本名がリターンネームで、芸名がなめらかネームのロイヤルネームという、今まで私が見てきた芸能人の中でも最高レベルの良いお名前です。
昭和24年、芸事が好きだった父の影響で漫才師に弟子入りし、弟と2人で 芦屋雁之助・小雁として漫才を始めました。
若手漫才の有望株と呼ばれ4年間ほど活動した後、演劇評論家の勧めで喜劇役者に転向します。
昭和34年には大村崑(おおむらこん)さんらと『劇団・笑いの王国』に参加し、公開コメディー番組「番頭はんと丁稚どん」で薬屋の番頭を演じて人気を集めました。
「ひょうきん族」世代の方はご記憶の方も多いでしょう。太平(たいへい)シローさんが芦屋雁之助さんのモノマネで「いや!えらいとこ見つかってしもたやないの!」と言っていたのは、この番組で流行っていたギャグだったのです。
◉“裸の大将”のきっかけ
やがて『笑いの王国』からは弟の芦屋小雁(あしやこがん)さんらと共に独立し、『喜劇座』という新しい劇団を旗揚げします。その座付き作家だった藤本義一(ふじもとぎいち)さんから“画家の山下清に風貌が似ている”と指摘され、それをヒントに生まれた舞台劇「裸の大将放浪記」が公演されて評判を呼びました。
その後劇団が解散するとテレビに舞台を移し、時代劇「必殺からくり人」にレギュラー出演するなど、俳優の道を進んでいきます。
そして昭和55年(1980年)、漫才ブームに乗って誕生した演芸番組「花王名人劇場」の特別ドラマ「裸の大将放浪記」で再び山下清役を演じ、これが評判となって不定期ながらも17年にも渡る人気シリーズとなりました。
芦屋雁之助さんにとって山下清(やましたきよし)さんに風貌が似ていた事が当たり役となった要因ですが、本名の下の名前が同じ“清”というのも運命的なものを感じます。
また、にわかに始めた様な歌手活動においても、娘を嫁に出す父親の心情を綴った「娘よ」が大ヒットして、1回限りの「紅白歌合戦」出場まで果たしました。
実はロイヤルネームの歌手は結婚をテーマにした歌がヒットするというジンクスがありまして、
安室奈美恵(あむろなみえ)さんの「CAN YOU CELEBRATE?」や
チェリッシュの松井悦子(まついえつこ)(現:松崎)さんの「てんとう虫のサンバ」、
山根康広(やまねやすひろ)さんの「Get Along Together」などが
結婚式の定番となり、いずれも代表曲となっているのです。
芦屋雁之助さんに至っては初めて出したレコードが結婚にまつわる歌だったわけですから、これも名前のもたらす運命的なものを感じずにはいられません。
94年頃からは持病の糖尿病が悪化してテレビや舞台出演を控える様になり、2004年鬱血性心不全の為、72歳で亡くなられました。
少し短い生涯だったと言えるかも知れませんが、喜劇役者として俳優として、そして歌手としても成功を収めたのですから幸せだったのではないでしょうか。
「裸の大将」シリーズはドランクドラゴン塚地武雅(つかじむが)さんの主演で復活しましたが、2010年以降は新作が製作されていません。
やはり芦屋雁之助さんの山下清役はなかなか超えられない当たり役、いやハマり役ですからね。
この様に芸能人のお名前を母音に注目して分析すると、名前のタイプによって芸能界のどのジャンルに向いているかが見えてくるのです。
もっと詳しく知りたいと思った方はこちらをご覧下さい。
これからもいろんな芸能人の方を、名前の特性とともにご紹介していくつもりです。
ではまた次回をお楽しみに。