矢名樹ヒロタカの「お名前だけお借りします。」

有名人のお名前を「名前の法則」に基づき紹介、分析していきます。

DA PUMPの「U.S.A. 」本当は深〜い歌だった!〈雑記Week⑩〉

今週はいつもの「お名前診断」をお休みして雑記Weekをお送りしています。

 

一応名前にまつわる話や、有名人やヒット曲にまつわる話、あと最近テレビを見ていて思った事など、芸能人の方の名前も最低1人は何処かに入れて、ブログのタイトルから逸脱しすぎないようにするつもりです。

 

10回目のテーマは

DA PUMPの「U.S.A. 」本当は深〜い歌だった!です。

 

『🎵カ〜モン、ベイビー、アメリカ〜、どっちかの夜は昼間、だろ?どこが深いんだよ?』

「その“どっちかの夜は昼間”の部分が「当たり前だろ!」みたいに言われて“間抜けな歌詞”だと揶揄されていましたが、その歌詞も解釈によっては納得出来る様になるんです。」

 

この歌は2018年にYou Tubeの動画再生回数が1億回を突破するなど大ヒットしました。

当時は「ダサかっこいい」と評されたダンスばかりが注目されて、歌詞の内容は二の次になっていたんじゃないでしょうか?

でも歌詞をじっくり吟味すると、実は深〜い事を言っていたんです。

 

ではその歌詞を検証していきましょう。

まずAメロの部分です。

(1番)

U.S.A. オールドムービー観たシネマ
U.S.A. リーゼントヘア真似した
U.S.A.  FM 聴いてた渚
U.S.A. リズムが衝撃だった

(2番)

U.S.A. ツイスト踊ったフロア

U.S.A. ミラーボールに恋した

U.S.A. 仲間の中古のオープンカー

U.S.A. あの娘は髪なびかせた

 

リーゼントヘアやミラーボール、オープンカーなど、アメリカの文化を象徴するワードが並んでいますが、およそ70年代〜80年代前半の、一昔前の物ばかりです。

つまりこの歌の主人公は若者ではありません。

若くとも40代から50代以上の企業戦士と思われます。

 

日本がアメリカに戦争で負けて以来、日本人は劣等感を抱き続けてきました。

“ジャパニーズイエローモンキー”なんて呼ばれて馬鹿にされていたんです。

イエモン(THE YELLOW MONKEY)はそれを逆手に取ってバンド名にしたんだな。』

 

戦後の焼け野原から復興させ、一生懸命働いて働いて、高度経済成長を迎えた70年代、

戦争を知らない子供達はアメリカの文化に憧れました。

オールドムービーのスクリーンに映し出されたその景色は別世界に見えた事でしょう。

しかしその頃の日本人は胴長短足で鼻も低く、欧米人の顔立ちやスタイルには到底敵わず、ただ憧れるしかなかったのです。

一方でアメリカから見た日本人のイメージは、80年代になってもまだちょんまげ結って刀差して歩いてるんだろ、なんて思われていました。そんな誤解をされる程、興味を持たれていなかった(相手にもされていなかった)のでしょう。

しかし80年代後半、日本人はアメリカから学んだ自動車産業で、アメリカ車の品質を上回る自動車を作りました。日本の技術力がアメリカを上回ったのです。

『青は藍より出でて藍より青し、だな。』

「ヘぇ〜、たまにはちゃんとした事言うんですねぇ。」

『“たまには”は余計だぞ。うん。』

 

トヨタや日産などの自動車メーカーを始め、SONYやシャープなど日本の企業が世界へ進出していく内に、日本の製品は見直されてきました。

そして日本は経済大国と呼ばれるまでになったのです。

 

そこでBメロの歌詞のこの部分です。

(1番)

数十年で関係(リレーション・シップ) だいぶ変化したようだ

『おぉ!確かにだいぶ変化してるなぁ。』

「これは正に日本とアメリカの関係性が変化してきた事を言っています。」

 

「あと、この部分覚えておいてくださいね。」

だけれど僕らは地球人 同じ星(ふね)の旅人

 

そして(2番)の歌詞にこうあります。

パシフィック・オーシャン ひとっ飛び 

ハートはいつもファーストクラス

「太平洋もひとっ飛び」、この頃になると日本人は裕福になり、どんどん海外旅行へ出かける様になります。

かつてはテレビのクイズ番組の懸賞でも「夢のハワイ旅行」や、

「ニューヨークへ行きたいか?」だったんですが、自費で行ける様になるんです。

 

でも今の若い世代はアメリカに対してそんなに強い憧れがありません。

 

と言うのも、アメリカ以外の外国からの文化がどんどん入ってきて、

「フランスの物も良い。」「イタリアの物も良い。」「中国の物も良い。」と、

日本人の視野が広がっていったからなのです。

海外旅行もオーストラリアや、買い物も安くて済む韓国のほうが良い。

アメリカは銃社会で犯罪の多い危険な国と認識している人もいるくらいです。

 

「あと、この部分も覚えておいてくださいね。」
夢というグラス交わしLove & Peace 誓うのさ

 

いよいよサビの部分です。
(1番)
C'mon, baby アメリカ ドリームの見方をInspired
C'mon, baby アメリカ 交差するルーツ タイムズスクエア
C'mon, baby アメリ憧れてたティーンネイジャー
C'mon, baby アメリ競合してく ジパング

(2番)
C'mon, baby アメリカ サクセスの味方 Organizer
C'mon, baby アメリカ ニューウェーブ寄せる ウェストコースト
C'mon, baby アメリカ どっちかの夜は昼間
C'mon, baby アメリカ ユナイテッドする 朝焼け


“Inspired”とは、影響を受けたという意味です。

アメリカン・ドリームなんて言葉もあるくらいですから、アメリカに夢の見方の影響を受けたという事でしょう。

 

憧れてたティーンネイジャー(teenager)とは、正に70年代〜80年代前半に青春時代を過ごした世代ですね。その企業戦士たちが、ジパングで競合していく訳ですよ。

 

そしてサビまで来ると最近の話です。

今や産業・経済だけでなく、文化でもアメリカと対等に張り合える程になってきています。

かつてFM(ラジオ)から流れてきたリズムが衝撃だった様に、

音楽のセンスは根本的なリズム感の違いもあって、80年代頃までは欧米の足元にも及ばないレベルだと思われてきましたが、90年代頃からは日本の音楽のレベルが上がってきて、今や欧米にもひけをとらないレベルまで達しています。

小室哲哉(こむろてつや)さんや宇多田(うただ)ヒカルさんの登場によって、歌謡曲はJ–POPへと進化しました。

「だから80年代に比べて、日本で洋楽がヒットしなくなっているんです。」

わざわざ意味の分からない英語の歌詞を聴かなくても、日本人のリズム感や作曲のレベルが上がっているので、J–POPで満足出来てしまうんですよ。

 

漫画のキャラクターを生み出す想像力も高く評価されていて、アニメーションの技術も世界一と言って間違いないでしょう。

それらは世界中に拡がって「クールJAPAN」と称されています。

 

スポーツの世界でもそう、

野球では多くの日本人メジャーリーガーが誕生し、イチローは数々の記録を塗り替え、WBCや世界野球でも日本は優勝した。

サッカー、テニス、ラグビーなど他のスポーツでも強豪国と互角に戦えるレベルまで来ている。

大坂(おおさか)なおみはハーフだろって?ラグビー日本代表も純粋な日本人少ないだろって?

『誰と喋ってるんだ?』

何をおっしゃる、じゃあそっちにネイティブアメリカンはどれだけいるんだい?

アメリカこそ多種多様な人種が集まった、混血だらけの国じゃないか?

『なんか、人格変わってきてないか?』

 

容姿だってそもそもの人種の違いで鼻の高さや足の長さでは欧米人に到底敵わなかったが、日本人の体型も近年変化してきて胴長短足ではなくなってきているし、女の子は背が低いタヌキ顔のほうが「カワイイ」と言われる。

それに整形の技術も進歩したから容姿でも昔ほど引け目を感じる事がなくなった。

『整形も込みで見た目が良くなってきた、って事ね。』

 

産業、経済、文化、スポーツ、容姿など、全てにおいてアメリカと対等に張り合える程になってきている。

それでいて日本は安全な国として、コロナ前は世界中から観光客が訪れていた。

今や国土の広さと人口の多さ以外に、負ける要素は一つもない。

今まで散々馬鹿にされてきて、憧れるしかなかったが、

あんた達に憧れてた時代はもう終わった、今こそ勝負だアメリカ!

 

・・・そんな気持ちで「U.S.A.」を聴くと、

C'mon, baby(カモンベイビー)、アメリカ〜」が

「かかってこいよ、アメリカ!」と言っている様に思えてくるんです。

 

『カモンベイビー、なんてアメリカ人も滅多に言わないんじゃねぇか?』

 

それが逆に挑発的なんです。

洋画や海外ドラマで屈強な男が相手を挑発する時に

「カモン、ベイビー。」って言いますよね。あの感じです。

 

そうなってくると「どっちかの夜は昼間」という間抜けに思えた歌詞も、

野球に表(攻撃の時間)と裏(守備の時間)がある様に、

アメリカが昼の間、こっちは夜だから休んでるけど、時間が経てばこっちが昼になって攻撃出来る、だから条件は互角だぞ。

同じ星(ふね)の旅人で、同じ地球人だと言っている様にも思えてくるんです。

 

「さぁ!今こそ勝負だアメリカ!」

 

おっと、戦争だけは御免だぜ。殴り合いで勝てるとは思っちゃいねぇよ。

『口調がもう別人になっている・・・。』

何でも武力で解決しようとするのがあんたらの悪い癖だ。

Love&Peace誓った”だろ?

戦争以外の事ならもう負けやしねぇぞ。

 

「カモンベイビー!かかってこいよ、アメリカ!」

 

 ・・・という歌なんじゃないかというのが、私の解釈です。

 

『いや飛躍し過ぎだろ?だいたい作詞は誰なんだ?』

「U.S.A.」は洋楽のカヴァーなので日本語の詞はShungoという方が作詞を担当しました。

『そのShungoは何歳なんだ?』

「それが年齢非公表なんです。ただ、1995年にダンス&ボーカルユニットHIMのメンバーとしてデビューした経歴があって、その時20歳としても今45歳なので、かつてはアメリカに憧れたか、その感覚は分かる世代でしょう。」

 

皆さんも私の解釈を頭に入れた上で、いま一度DA PUMP「U.S.A.」を聴いてみてください。この歌の全く違う一面が見えてきますよ。

 

 

「いやぁー、これをどこかで言いたいとずっと思ってたんで、言えてスッキリしました。ブログってやっぱりいいもんですね。」

『この歌は踊る為の歌だろ?』

「みんなダンスに気を取られて、歌詞の意味を考えてなかったんでしょうね。」

 

今回も本の告知はしないでおこうかと思いましたが、まだまだ自粛生活長引きそうですし、連休どこも行く予定がないという方にこちらの本をお薦めします。

これからもたまにヒット曲の歌詞を考察していくつもりです。

『て言うか、お前ダンス出来ないからこんな事考えてたんじゃないか?』

「ギクッ!!(図星だ・・・。)」

 

ではまた次回をお楽しみにー。