矢名樹ヒロタカの「お名前だけお借りします。」

有名人のお名前を「名前の法則」に基づき紹介、分析していきます。

藤田まことさん【お名前診断】[母音占い]

勝手にお名前診断 (第273回)

 

この「勝手にお名前診断」では、有名人をお一人ずつ紹介すると共に「名前の法則」的見地から、芸能界のどのジャンルに向いているかなどの適性を診断していこうと思います。

 

第273回目の今日は藤田まことさんです。

このお名前は芸名です。

 

ローマ字で書くとFUJITA MAKOTOとなり、

苗字の最後と下の名前の最初の母音が同じ「ア」である事がよくわかります。

この様なお名前を「名前の法則」の世界では、苗字と下の名前のつながりがなめらかで言いやすい事から“なめらかネーム”と呼びます。

“なめらかネーム”の特徴は男女を問わず俳優業に強く、ヒット作や当たり役に恵まれやすいという特性があります。

blog.housoku.work

本名は原田 眞(HARADA MAKOTO)といい、こちらもなめらかネームですね。

 

無声映画時代のスター、藤間林太郎(ふじまりんたろう)さんの次男に生まれた藤田まことさんは、父の影響で関西を中心とした芝居の一座に参加するようになり、17歳の時に歌謡ショーの公演で初舞台を踏みました。

芸名の“藤田”もこの時に名付けられました。おそらく父親の芸名から“藤”の字を取ったのでしょう。

しかし藤間林太郎さんは昔ながらの役者気質で家庭を顧みないタイプだったので、あまり宛てに出来ないと考えた藤田まことさんは歌手を目指して上京し、ディック・ミネさんのかばん持ちをしながら前座の歌手として修行を始めました。

1年程で関西へ戻ったある時、病気になった司会者の代役を務めた事をきっかけに司会の仕事もする様になります。

すると漫才コンビ中田ダイマル・ラケットから司会をやめて役者にならないかと助言(スカウト)され、ダイマル・ラケット劇団に入団する事となりました。

そうして1957年、コメディー時代劇「ダイラケのびっくり捕物帖」でテレビに初出演すると、4年後に「笑いの王国」のCM(当時は生放送が主流)に出演して街でも声を掛けられる様になりました。

そして62年、「てなもんや三度笠」でそれまでの脇役から初めて主役に抜擢され、同番組のスポンサー前田製菓のクラッカーを持ち、「俺がこんなに強いのも、当たり前田のクラッカー!」というギャグが大当たりして(今とは時代が違いますから、こんなダジャレでも大ウケしたんです)お茶の間の人気者となりました。

番組も一時は視聴率が60%を越えるほどの大ヒットとなり(今とは時代が違いますから)、まさしく“当たり”役となったのです。

とは言えさすがにそれ程の大人気がいつまでも続く筈はなく、番組末期には視聴率も3〜4%台まで低迷して「てなもんや一本槍」「てなもんや二刀流」と続いた続編でも巻き返しは図れぬまま「てなもんや」シリーズは71年2月に終了となります。

 

藤田まことさん自身の人気も下降し、世間からも忘れられかけて地方のキャバレーの巡業に出ていた1973年、朝日放送のプロデューサーから電話で時代劇出演のオファーを受けます。それが「必殺仕掛人」ヒットの後を受けて制作された必殺シリーズ第2作「必殺仕置人」の中村主水(なかむらもんど)役でした。

世間にコメディアンのイメージがついていた藤田まことさんを殺し屋役に起用した理由は、「てなもんや三度笠」の「腕と度胸は強いが人情と女には弱い」という役どころが、「一見情けない男だが実は腕利きの殺し屋」という中村主水のイメージにぴったりだったからなのです。

そういった硬軟合わせた二面性が受けて、主役ではなかった中村主水が以降続く「必殺シリーズ」を陰で支える人気キャラクターとなりました。

シリーズ第10作「新・必殺仕置人」では中村主水藤田まことの名前が出演者のクレジット上でトップとなり、第15作「必殺仕事人」でとうとう主役となったのです。

以降も「必殺シリーズ」は「必殺仕舞人」「必殺渡し人」「必殺仕切人」など別のキャラクターを主役に据えたシリーズが放送されましたが“必殺と言えば仕事人”と言われる程「必殺仕事人」は代表的な作品となり、断続的に何本も続編が制作されました。

藤田まことさんはまたも当たり役に恵まれ、ヒット作に恵まれたという事になりますね。

(余談ですが毎回「婿どの!」のセリフで中村主水をたしなめる姑役の菅井(すがい)きんさんもなめらかネームでした。)

しかしそれだけでは終わりません。15年続いた「必殺シリーズ」が一旦の終了を迎えた後、「はぐれ刑事純情派」の出演が決まります。

いわゆる“刑事モノ”の割に派手なアクションシーンもなく、「必殺シリーズ」の様な“見せ場”もなかった為に藤田さん自身も「ヒットしないだろう」と思っていましたが、じわじわと半年おきに新作が放送されて「なんやかんや」で18年にも渡って続いた人気シリーズとなったのです。

これは褒め言葉として捉えてもらいたいのですが、藤田まことさんは決して“二枚目”ではありません。それでも母音ではなく文字で見ると(ふじたまこと)と、「ふじ」が入る“ふじさんネーム”でもあります。

この“ふじさんネーム”の俳優は「実力派」と呼ばれる方が多いのです。

blog.housoku.work

あとこれだけの当たり役やヒット作に恵まれたのですから、やはり本名も芸名も“なめらかネーム”だった俳優運の強さが生んだ結果と言えるのではないでしょうか。

 

この様に有名人のお名前を母音や文字に注目して分析すると、名前のタイプによって芸能界のどのジャンルに向いているかが見えてくるのです。

もっと詳しく知りたいと思った方はこちらをご覧下さい。

これからもいろんな芸能人の方を、名前の特性とともにご紹介していくつもりです。

 

ではまた次回をお楽しみに。