「名前の法則」の世界へようこそ。
ここでは有名人の名前が持つ「音」に注目し、その共通点を見つけていきたいと思います。
早速ですがクイズです。
美川憲一・井上陽水・氷川きよし。この3人の名前の共通点は何でしょう?
異色の顔合わせの男性歌手3人ですが、実は名前に共通点があるんです。
ヒント1:それぞれのお名前をローマ字にしてみましょう。
美川憲一 =MIKAWA KENICHI
井上陽水 =INOUE YOUSUI
氷川きよし=HIKAWA KIYOSHI
ヒント2:どこか2箇所の母音が同じです。一番わかりやすいのは井上陽水さんかな?
もうわかりましたね。では正解を発表しましょう。
正解はフルネームの最初の文字と、最後の文字の母音が同じという点です。
言い換えると、最初の母音に戻るという事ですので、
この様なお名前を「名前の法則」の世界では“リターンネーム”と呼びます。
前回のクイズで紹介した“なめらかネーム”の男性歌手が、
演歌歌手やロックバンドのボーカルなど「男らしい」方が多かったのに対し、
“リターンネーム”の男性歌手は何かにつけてその逆パターンの方が多いのです。
身体の線が細く顔立ちも中性的で、男らしいと言うよりも「美しい」という表現が似合う方が多く、まあとにかくご覧いただきましょう。
中性的と言えば三善英史(みよしえいじ)さん(わかるかなぁ?)や、何と言っても美川憲一さんは代表曲が「さそり座の女」ですから。
かつて新御三家と呼ばれた郷ひろみさん・西城秀樹(さいじょうひでき)さん・野口五郎(のぐちごろう)さんの3人のなかでリターンネームは野口五郎さんだけになります。
他の二人が鍛え上げた筋肉質の身体なのに対して、この方だけナヨっとした感じの弱々しい身体つきで、唄っていた歌も別れた女性の姿を追い求める女々しい内容のものが多かったような気が……イヤ、あくまでも私のイメージなんですけどね。
そして演歌界のアイドル、氷川きよしさん。それまでの演歌歌手のイメージを覆した甘いマスクとスリムな身体の持ち主が、実はリターンネームだったんですねぇ。
男性でアイドルと言えば、やはりジャニーズの方々ではないでしょうか。個人名でリターンネームの方を探してみると、ジャニーズのなかでも特に女性人気を集めるアイドル性の高い方や、美しい顔立ちの「美少年」タイプが多いことがわかったのです。
おおよそ年代順にご紹介していきますと、
シブがき隊の本木雅弘(もときまさひろ)さん、
少年隊の東山紀之(ひがしやまのりゆき)さん、
光GENJIの大沢樹生(おおさわみきお)さん、
V6の森田剛(もりたごう)さん、
NEWSから一人立ちした山下智久(やましたともひさ)さん、
Kis-My-Ft2の玉森裕太(たまもりゆうた)さん、
Hey!Say!JUNPの知念侑李(ちねんゆうり)さん、伊野尾慧(いのおけい)さん、などなど、
各グループの代表と言っても過言ではない方ばかりでしょう。
そして忘れてはならないのがこの方、近藤真彦(こんどうまさひこ)さんです。歌は男らしさを感じさせるものが多いので意外なんですが、いまなおジャニーズのトップとして君臨し続けているあたりはアイドル性の高さを物語っていると言えます。
ほかにリターンネームの男性歌手の方を探してみますと、
表題でも紹介した井上陽水さんをはじめ奥田民生(おくだたみお)さん、織田哲郎(おだてつろう)さん、中田(なかた)ヤスタカさんなど、プロデュース(他のアーティストへの楽曲提供)で成功している方が多いのです。
(ちなみに短い芸名ですが、つんくさんもリターンネームです。)
まあ奥田民生さんは例外としても、他の方は滅多にテレビに出演なさいません。
それほど前に出たがらない、自分は1歩下がってできれば他の人に唄ってもらいたい、という奥ゆかしさなのでしょうか?それにしてもなめらかネームの男性歌手がバンドのボーカリストをはじめ、見るからに目立ちたがりの方が多いのに対し、あまりにも対照的ですよね。
あっ、そうそう!もう一人どうしてもここでご紹介しておきたい方がいました。
新垣隆(にいがきたかし)さんです。ゴーストライター騒動がきっかけで一躍有名になりましたが、もしあの件が発覚していなければ、世に名前が知れ渡ることがなかったかもしれない方です。類まれな作曲家としての才能を持ちながら、自分の名前が出なくても良いと思えるなんて、奥ゆかしいにもほどがあるじゃありませんか!
まとめますと、リターンネームの男性歌手は、
- 中性的タイプ
- アイドルタイプ
- プロデューサータイプ
の3タイプに別れるという結果になりました。本当はまだまだいらっしゃるのですが、とても紹介しきれないので今回はここまでという事で。続きはこちらをご覧下さい。
この様に画数ではなく母音に着目して有名人の名前をタイプ分けすると、同じタイプの方がこれだけ見つかるのです。すなわち人の名前が持つ「音」にはそれだけの力が秘められているのではないか?というのがこの「名前の法則」の世界の研究テーマなのです。
ではまた次回をお楽しみに。